当院で行っている健康診断の、お問い合わせが多いオプション項目についてまとめました。
(当院以外での一般的な健診や人間ドックでも行われることが多い項目なので、ご参考にしていただければ幸いです)
【末梢血(赤血球・ヘモグロビン・ヘマトクリット)・血清鉄・TIBC・フェリチン】
貧血のセット検査です。貧血の有無と、その原因として鉄分が不足していないかを調べます。「隠れ貧血」として重要なフェリチン(貯蔵鉄)の状態もわかります。
費用:2,500円
【25-ヒドロキシビタミンD】
ビタミンDを調べる検査です。ビタミンDは、骨を強くして骨粗鬆症予防に大切な働きがあります。
また、筋肉の量を維持してサルコペニアやフレイルを予防するためにも重要な栄養素です。
費用:3,000円
【亜鉛】
亜鉛を調べる検査です。亜鉛が不足したときの症状は「皮膚炎・肌荒れ・口内炎・脱毛症・白髪・褥瘡(床ずれ)・食欲低下・性腺機能不全・味覚障害・貧血・不妊症」が挙げられています。
※日本臨床栄養学会による亜鉛欠乏症の診療指針より
費用:2,500円
【PSA】
前立腺の腫瘍マーカーです。PSA 値が高くなる原因は、がんのほか、前立腺肥大症や前立腺炎などがあります。早期発見が何より大切なので、50 歳を過ぎたら PSA 検査が勧められています。高かった場合は泌尿器科で精密検査が必要です。
費用:2,000円
【CEA】
CEAは大腸がんや胃がんなどの消化器系の腫瘍マーカーです。 健康な人でも約3%の人は基準値を超える場合があるとされており、高齢や喫煙、肝硬変、糖尿病でも軽度上昇する傾向があります。高かった場合は消化器内科で胃や大腸の精密検査が必要です。
費用:2,500円
【CA19-9】
CA19-9は膵臓・胆管・胆のう系腫瘍マーカーです。消化器系以外では肺・卵巣・子宮体部の腫瘍で上昇することがあります。高かった場合は消化器内科で膵臓や胆のうの精密検査が必要です。
費用:2,500円
【ペプシノゲン・ピロリ菌抗体検査セット(ABC分類)】
「ABC分類」は血液検査で「ヘリコバクター・ピロリ抗体」と「ペプシノゲンⅠ・Ⅱ」で胃粘膜萎縮の有無の判定を組み合わせることで、胃の健康度を分類して胃がんになりやすい状態かどうかを判別します。胃がんのリスクが高い人を絞り込むことで、効率よく胃の内視鏡を行うことを目的とする検査です。
費用:5,000円
【アレルギー検査 View39】
View 39アレルギー検査は、代表的な吸入系アレルゲン19種類・食物系アレルゲン20種類の計39項目を1回の採血で確認する検査です。アレルギー性鼻炎・花粉症・じんましん・アトピー性皮膚炎・気管支喘息などの症状があり、原因となる物質がはっきりしない時などにお勧めです
費用:15,000円
※自覚症状がある場合は、保険診療が可能です。その場合は3割負担で約5,000円です。
【頸動脈エコー検査】
頸動脈エコーは、動脈硬化を調べる検査です。頸動脈の血管の壁の厚さや血管内部の状態を確認していきます。血管のプラーク(コレステロールが蓄積したコブ)の有無、血管がどのくらい狭くなっているかなどがわかります。患者さんはベッドに寝た状態で検査を受けます。検査時間は10分程度です。首にゼリーを塗り、プローブという機械から超音波を当てる検査のため、被曝や痛みなどはありません。
費用:5,000円
これらのオプション検査は「法定健診」「雇用時健診」「企業健診」などに組み合わせもできますし、単独で受けることも可能です。詳しくは健康診断のページをご参照ください。
ふくおか内科クリニック
院長 福岡 勇樹
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