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2022.02.21

採血のおはなし

甲状腺 糖尿病

みなさんこんにちは。

ふくおか内科クリニックは、糖尿病や甲状腺疾患、脂質異常などの患者さんが多く、
いずれも、採血検査が必須となります。
今回は、採血の流れや注意点についてお話してみようかと思います。

採血はどこから?

採血は基本、腕の血管から行います。
今日は採血するかな?という日は、窮屈なく肘上まで出せる服装で来院頂くとスムーズですね。
腕からの採血が難しい方は、手の甲の血管から採血する場合もあります。

血管の確認をします

次に、駆血帯というゴムバンドのようなもので採血の針を刺す予定の部位の約10㎝上をしばります。
駆血帯でしばった後、手を握っていただき血管を浮きだたせます。
看護師はその浮き出た血管を触って確認します。血管は人それぞれで、太さや硬さ、走向が異なります。
皮膚から青く見える方でも、細くて針を刺す(穿刺する)のが困難と判断する場合もありますし、全然見えない方でも、触れてみれば、立派な血管を隠し持っている方もいらっしゃいます。看護師はこのようにして、血管を触ってみて採血できる血管なのかどうなのかを確認しているわけです。

アルコール消毒は大丈夫?

血管を見定めた後、穿刺部の消毒をします。消毒は通常、エタノールが主成分のものを使用します。
この消毒で、まれに赤みやかゆみなどの皮膚症状が出る方がいらっしゃいます。
採血前に確認しますが、症状が出る方は、申し出ていただけると助かります。
その場合、エタノール成分ではないもので消毒します。

いよいよ刺します

そして穿刺です。
穿刺時には「チクッ」とした痛みがあります。しかしそれ以上の強い痛みやしびれがある場合はすぐに看護師にお話しください。その場合は、申し訳ありませんが、針を一旦抜いて、再度穿刺させていただきます。
手はいつまで握っていればいいの?と悩まれる方もいるかもしれません。手は採血中は、握ったままにしていただきます。手を開いてしまうことで血流が弱くなってしまったり、手を開く動きで針が動いてしまうことがありますので、看護師から声がかかるまでは握っていてください。ですがもし、握っているのがお辛いようでしたらその場合は、少し緩めていただいても構いません。

止血は大事です

採血が終了し針を抜いた後、最低5分間は強い圧迫止血をします。圧迫止血を止めてしまうと表面上出血がなくても内出血して採血部位が青くなってしまうことがあります。特に抗凝固薬(血液サラサラのお薬)を飲んでいる方は血が止まりにくいですので注意が必要です。もしも内出血してしまった場合は1週間から10日ほどで自然と回復しますが、痛みが続く場合はご相談ください。



以上で採血の一連の流れは終了です。
採血時、まれに気分が悪くなってしまう方もいらっしゃいます。一度でもそういった症状が出たことがある場合は、また起こす可能性もありますので看護師にお伝えくださいね。

血管は人それぞれ

先ほどもお話ししましたが、血管は、人それぞれ走向も異なりますし、太さや硬さも違います。年齢によっても弾力が異なることもありますが、一概には言えず、若くても血管が見えない方や動脈硬化がすすんで硬くなってしまっている方もいらっしゃいます。高齢の方でも血管が隆々としていて張りのある立派な血管の方もいらっしゃいます。
時に、血管が硬くて針から逃げてしまうことや、思った以上に血管がもろく、すぐに内出血を起こしてしまうこともあります。また、血管に針先が入っていても動脈硬化のため血管の壁が厚くなっていてうまく血管の中に針が到達せず血液が出てこない方もいらっしゃいます。看護師歴がどんなに長くても、採血を毎日していてもあり得る事です。こういった場合は、もう一度穿刺させていただきますので、ご了承ください。

ふくおか内科クリニック
看護師

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