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2022.06.14

帯状疱疹ワクチンについてのおはなし

予防接種

みなさんこんにちは。
最近、帯状疱疹ワクチンについてのお問い合わせを多くいただいております。
ということで、今回は帯状疱疹とその予防ワクチンについてお話していきたいと思います。

帯状疱疹って???

帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスで起こる疾患です。
幼い頃、水ぼうそうに感染すると、そのウイルスは身体の神経の中に潜伏します。
じーっと潜伏したままであればいいのですが、加齢や疲労、ストレスなどにより免疫力が低下したとき、潜伏していたウイルスが「今だー!!!」とばかりにヒョイっと元気になってしまい、その結果、帯状疱疹となって現れます。
「わたし、水ぼうそうにかかったことないから大丈夫ね。」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
水ぼうそうに気づかないまま、軽度の状態で感染している場合もあり、成人の約9割がこのウイルスをもっているといわれています。

症状は???

症状は、痛みを伴う赤い発疹や水ぶくれが帯のように現れます。多くは、上半身や顔面に出現します。
「なんだか背中が痛くて・・・。」「耳の後ろが痛いんです。」と、最初は皮膚症状が何もなく何の痛みだろうと思っていると、まもなくして発疹が出現してくる経過が一般的です。
内服薬や軟膏治療で皮膚症状や痛みは数週間で治まることがほとんどなのですが、神経に炎症を起こすため、皮膚症状が治った後も強い痛みだけがしばらく残る方もいらっしゃいます。これを帯状疱疹後神経痛といいます。この痛みが長く続くため、帯状疱疹になれば厄介だといわれるようです。

ではどうしたらいいの???

帯状疱疹には予防するワクチンがあることをご存じですか?
50歳以上の方は、任意接種で帯状疱疹を予防するワクチンを受けることができます。市町村やお勤め先などによっては助成制度を設けているところもあるようです。(秋田市は2022年5月時点で助成制度はありません・・・)

予防ワクチンには2種類あります。いずれも自費になります。

①乾燥弱毒生ワクチン「ビケン」 (皮下注射)
水ぼうそうのワクチンと同じワクチンです。
帯状疱疹の発生予防効果が51.3%、帯状疱疹後神経痛発生率が66.5%減少するといわれています。
しかし、予防効果は数年から10年ほどで減弱していきます。
生ワクチンのため、免疫を抑えるような治療(化学療法やステロイドの内服)をされている方は接種することができません。
費用は8800円(税込み)です。

②シングリックス (筋肉注射)
帯状疱疹のために作られたワクチンです。
帯状疱疹の発生予防効果は50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%です。予防効果は8年後で84%は有効とされており高い効果が期待されています。生ワクチンと比べ、接種できない方はほとんどいません。
2か月の間隔をあけて、2回接種が必要です。
費用は2回接種で46000円(1回23000円 税込み)となっております。


コロナワクチンの接種を控えている方もいらっしゃると思います。いずれの帯状疱疹ワクチンも、コロナワクチンとは接種間隔を前後2週間あける必要があります。




以上、2種類のワクチンについてお話しました。
効果、費用などそれぞれ長所、短所があるので、皆さまのライフスタイルに合ったワクチンを選択していただければと思います。
当クリニックではいずれのワクチンも接種可能となっております。ワクチンの取り寄せにお時間を要しますので、接種をご希望の方は事前にお電話でご予約をお願いいたします。

コロナ禍による生活環境の変化であったり、コロナ感染そのものであったり、ワクチン接種によるものであったりと様々な要因でストレスな状態となり、それらに伴って免疫低下し帯状疱疹の発症が増えているとも言われているようです。帯状疱疹は若い年代の方でも発症します。日々の体調管理に気をつけて、免疫力が低下しないような生活を心掛けていきましょう。

ふくおか内科クリニック
看護師

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